α6300

α6300レビュー – 購入後3年で思うこと

2016年にα6300を購入して早3年が経とうとしています。気がついたらα6400やα6500などの後継機が発売され、α6300にはない新機能がたくさん搭載されています。

長年写真を趣味として楽しんできましたが、α6300のレビューや、中途半端な作例を交えつつ 今α6300を購入すべきか真面目に考えてみました。

α6300のレビュー

発売された当初、ソニーのAPS-Cサイズカメラのフラッグシップに君臨していたα6300。今では、α6000シリーズの中ではα6500、α6400の次の位に位置しており、フラッグシップの座はα6500に譲っています。

とは言え、発売当初はAPS-Cモデルの最上位にいたわけで、それに相応しい画質や動画性能を備えています。

個人的には、コンパクトで手軽に扱えるデザインと高画質性能を活かして、ちょっとしたスナップ写真や家族で出歩く際の記録撮影に使用しています。
フルサイズ用レンズも頻繁に取り付けて使っていますが、あまり違和感はありません。

基本的なスペックをおさらい

細かいスペックの話はここでは省きます。特に注目したい機能や、特徴的な部分を書いておきましょう。

α6300
総画素数 2500万画素
有効画素数 2420万画素
ISO ISO100 – 25600
(拡張:ISO100 – 51200)
AF方式 ファストハイブリッドAF
(位相差検出方式/コントラスト検出方式)
測距点数 425点(位相差検出方式)
169点(コントラスト検出方式)

画素数や画質はα6500、α6400と変わりません。ただ、α6400は画像処理エンジンが新しくなっているため、画質性能が優れています。

α6300の優れた点

α6300

まずはα6300の良いところから見ていきます。個人的には、以下のような点でα6300が気に入っています。

  • 小さいけど画質は良い
  • 動画が綺麗すぎる
  • 連写性能・フォーカシングの速さ

順番に見ていきます。

小さいけど画質は良い

α6300

実は、画素数や画質の良さは、α6300、α6500は同じ。しかし、α6400の方が良いとされています。

3つのカメラの画素数は2420万画素。映像を記録するセンサーも変わりませんが、撮影した映像を処理する「画像処理エンジン」が、α6400から新しいものに変わっています。

ちなみに、あくまで実感としてですが、α7ⅱとα6300を撮影して撮り比べてみると、同じくらいの画質ではないかと思えてしまいます。α6300は、画質面ではα7ⅱに引けを取りません。

ここでのまとめですが、画質を基準に考えるとα6300は上位機種のα6500はもちろん、α7ⅱに劣らないものです。
しかし、新しく発売されたα6400は、上位機種 α6500の上をいく画質の良さなのです。

連写性能・フォーカシングの速さ

走り回る我が子を撮影する時に、フォーカスの追従スピードや精度の高さは、現在僕が所有しているもう一つのカメラ、α7Sⅱよりも早くて正確です。これは、α6300の大きな特徴のひとつと言えます。

家族で子供を撮影したり、スポーツをしている人物、動き回るペットなどを撮影するつもりなら、α6300は向いているカメラです。

動画が綺麗すぎる

発売当初、このカメラが注目された理由のひとつに、動画の画質の綺麗さがありました。


4K画質はもちろんなのですが、階調データが豊富なS-logでの撮影にも対応しているという点は、映像を本格的に撮影する方なら、きっと驚きに値します。

映像はあまり撮らないという方も、試しに使ってみることをお勧めします。子供の成長記録や、旅の記録を一眼レフ動画で撮影すると、映画のような美しい映像が撮影でき、おすすめです。

ビデオカメラのような長時間の撮影には不向きですが、短時間の撮影なら、一眼レフ独特の綺麗なボケ味や、深い色調を記録することができます。

α6300の良くない点

α6300

次に、個人的にα6300で気に入らなかった点も挙げておきます。

  • 起動スピードが遅い
  • タッチディスプレイ機能がついていない
  • 手ぶれ補正機能は付いていない
  • バッテリーの消費が早い

順番に説明していきます。

起動スピードが遅い

ミラーレスカメラ全体に言えることかもしれません。あくまで、僕の個人的な感想です。
電源を入れてからの起動スピードが遅いという点は、どうしても気になります。だいたい、電源を入れてから起動するまでに、もっさりと1〜2秒程度の時間が必要です。

初代のα7と比較すると、速度は随分改善されていますが、それでも、、。
撮影後の読み込みは早いので、起動時のスピードだけが気になります。

タッチモニターが付いていない

α6300にはタッチモニターが付属していません。α6500、α6400には、モニターをタッチすることでフォーカスを合わせたり、操作を行うことができます。

さらに、α6400では、モニターを180度反転させられる機能が搭載されています。

α6300 自撮り機能

写真:SONY 公式サイト

自撮りを想定した、モニター回転機能ですね。これも、α6300とα6500には搭載されていません。

人によっては必要ない機能だと思いますが、家族で旅行に行った時など、ちょっと三脚を置いて家族写真を撮りたいという時など、重宝できるものです。

手ぶれ補正が付いていない

これもネガティブな特徴の一つですが、α6300には手ぶれ補正機能が内蔵されていません。手ぶれ補正が内蔵されていると、撮影中の手ブレをカメラ内部で抑えてくれます。

しかし、手ぶれ補正機能について僕の個人的な意見を書くなら、そこまで重要な機能とは考えていません。
手ぶれ補正が内蔵されたα7sⅱと使い比べた時に、そこまで驚くような変化がなかったからです。

どうしても手ぶれ補正機能を使いたいのなら、手ぶれ補正機能が内蔵されたレンズを使うという方法もあります。

バッテリーの消費が早い

α6300に限ったことではなく、α6400、α6500や、同じバッテリーを使用している α7、α7ⅱシリーズなどのカメラでも言われていることです。

とにかく、バッテリーの消費が早いのです。これは、写真の撮影中はもちろん、長時間の動画撮影では打撃が大きいです。予備バッテリーは買っておいた方が安心です。

3年間使ってみた感想

α6300 SEL28F20

ミラーレスカメラを本格的に楽しもうと思うと、レンズのラインナップは重要です。ソニーのミラーレスカメラは、フルサイズ用のレンズや社外品のレンズも含めれば、ラインナップは豊富。
そして、α6300は画質も良い。こだわった写真や動画を撮ろうと思えば、十分に対応できるカメラです。

いちおう、フルサイズセンサーのα7とα7Sⅱも保有していますが、家族と出歩く時などは、やはり持っていてあまり邪魔にならない、α6300を選択します。

持ち歩きに適したサイズとデザイン

α7シリーズも、サイズはそこそこ小さいですが、さらに一回り小柄で、スナップ撮影でも違和感のないデザイン、という点を考えるとα6300を選択します。

家族と出かける際に、α7シリーズを肩に掛けて子供を追いかけるのは、色々と気になります。α6300なら、そうでもないです。
専用の本革ケースに入れれば、傷が付いたりする心配が少なくなり、さらに持ち歩きやすくなります。

α6300 本革ケース

α6300 本革ケース

α6300か、α6400/α6500を選ぶか?

α6300の後継機として、最近登場したのがα6400。さらに上位機種のα6500も気になります。どれを選ぶのか?悩むところです。

ここでは、個人的な意見を書いておきたいと思います。

画質で選ぶのならα6400

α6400

写真:SONY 公式サイト

上にも書いた通り、α6300とα6500では、画質に差はありません。新しく発売されたα6400は画質が向上されています。

単純に画質だけで選ぶのなら、α6400を選んでおいて間違いはありません。もちろん、その分価格が多少割高になってしまいますが。

新しい「瞳AF」は必要か?

α6400から、人物の瞳にフォーカスを合わせて追従する「瞳AF」機能が強化されていることが、ソニーの公式サイトで大きく告知されています。

たしかに、動く子供の写真を撮影する時など、瞳を検出してフォーカスを合わせてくれる、この機能は便利かもしれません。

しかし、α6300に搭載されている「顔認識機能」もとても優れています。人物にフォーカスを合わせることに苦労はしません。
素晴らしい機能ですが、僕の場合、瞳AFについては、あまり大きな魅力に感じませんでした。

「ディスプレイ」の違いは大きな違い

α6300、α6400、α6500。それぞれの違いを見ていくと、ディスプレイに大きな違いがあることが分かります。

α6300 α6400 α6500
タッチディスプレイ なし あり あり

180度チルト
可動式ディスプレイ

なし あり なし

180度チルト可動式ディスプレイは、画面を180度回転させることができます。これは、「自分撮り」をする場合に便利です。
僕自身、YouTube用に動画を撮影することがありますが、自分でモニターを確認しながら撮影ができるこの機能は、とても魅力的に感じます。

Instagramなど、SNS用に画面を見ながら自分を撮影する必要性は増えていると思います。ついでに、α6400とα6500は、ディスプレイがタッチパネルになっており、ディスプレイ上でタッチして、フォーカスを合わせたりできます。

これも、人によっては重要度の高い機能だと思います。

α6300、α6400、α6500のどれに決めようかと思った時に、このディスプレイの違いはとても大きなポイントになるのではないでしょうか。

結論「資金に余裕があるならα6400」

α6300の価格は、ソニーストアで税別 74,880円。α6400は、税別 109,880円です。金額にして3万円ほどの違いがありますが、画質の改善、タッチディスプレイと180度チルトディスプレイ。
その他の新機能の違いを考えると、妥当な価格差だと思います。

タッチディスプレイ、180度チルトが必要ないと思う方は、3万円の価格差の意味があまりないような気もします。そういう方は、α6300でも十分に満足できるのではないでしょうか。

α6300の作例

いちおう、素人の僕が撮影したα6300の作例写真を何枚か掲載しておきます。あまりにも良い写真が無かったのですが、、改めて撮り直して再掲載したいと思います。

SEL55F18 α6300

α6300

参考になれば幸いです。

今、α6300を購入するメリット

α6300

α6300を「今だから購入する」メリットがあるとするなら、やはり「価格が安い」という点です。後継機のα6400と比較しても、3万円ほど安く、α6500と比較すると5〜6万円も安い価格設定です。

タッチディスプレイや、180度チルトが必要なければ、α6300でも十分ではないかと思うのです。

α6400と比べると画質は多少なりとも劣りますが、それでもスナップ撮影や家族旅行などの写真を残すために使うのなら、十分な画質です。
それなりのレンズを揃えれば、納得のいく作品を追求することができます。

あとは、新機能が自分にとって必要なものなのかどうなのか、見極める必要がありそうです。

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