本格的にミラーレスカメラを趣味として始めたい。でも、ハイエンド(上級)機は高すぎる。手の届きやすい中古カメラを購入しても大丈夫だろうか?と、気になっている方。中古品と聞くと「傷や汚れが嫌」「不具合が心配」と言ったイメージを持たれるかもしれません。
しかし、カメラを趣味として楽しむのなら、掘り出し物が多い「中古カメラ」を視野に入れてみると、楽しみが広がるかもしれません。最新の機種は難しくても、充分な性能のミラーレスカメラも販売されています。
この記事では、ミラーレスカメラを中古で購入する時に注意した方がよいことや、個人的におすすめの中古ミラーレスや専門店について紹介してみます。
Contents
ミラーレスカメラを中古で購入するメリット
これまでミラーレスカメラだけでなく、フィルムカメラや交換レンズなども中古で購入したことがあります。個人的な経験ですが、カメラを仕事として使うような「プロ」でないのなら、中古でも用途を満たせるのではないか、と思います。
特に、カメラを始めたばかりの方。カメラを学んでいるうちに、必ずと言っていいほど買い換えたくなります。後からカメラを買い換えることも前提に、始めは安い中古カメラから始めても良いのではと思います。
カメラ市場は中古売買が盛ん
中古で買えば値段がリーズナブルなのはもちろん、それ以外にも魅力があります。そもそもカメラ市場は中古売買が盛んな市場。カメラ自体、もともと高価な製品であることや、毎年のように新機種が発売されるため、買い替えユーザーも多く、状態の良い中古品が多く出回っているのです。
今ではほとんど製造されていないフィルムカメラや、ライカなどの高級機。限定モデルなど、中古でしか買えないカメラやレンズもたくさん発売されています。
「カメラ本体」はいずれ買い換えるもの
カメラ本体は、シャッターを切る回数に限界があります。つまり、「寿命」があるのです。「シャッター耐久回数」と言われていますが、通常デジタルカメラやミラーレスカメラは数万 〜 数十万回で寿命が訪れます。
それから、デジタル化したカメラは、時間が経てば新しくて性能の良い「次世代のカメラ」に買い換える時が訪れます。今主流の技術や画素数も、数年〜10年くらい経てば時代遅れになってしまうからです。
5〜10年前のデジタルカメラを見れば明らかですが、5年も経つと画質やスピード、その他の性能が劇的に改善されています。
その反面、長く使えるのはレンズ。ミラーレスカメラの交換レンズは、高いものになれば 10万〜20万円くらいします。こうしたレンズは、メンテナンスを怠らなければ長く使え、中古売買でも値下がりしません。
中古なら「ハイエンド」にも手が届くかも
カメラ初心者の方で写真をしっかり学びたいという方は、エントリー機(入門用)よりも、中古のハイエンド機(上級機種)のカメラを購入した方が勉強になります。
そのうちに、カメラのことが深く分かってきたら自分の用途に合った高性能なカメラに買い換えれば良い、というのが個人的な考えです。
中古で購入する時に気をつけること
ここからは経験上、中古でミラーレスカメラを購入する時に気をつけておいた方が良いポイントをまとめてみました。
ショップ選びは慎重に
慎重に行いたいのがショップ選びです。高価な中古カメラを購入するのなら、カメラ専門店以外での購入は避けた方が無難かなと思います。
カメラ専門店で購入すれば、万が一不具合があっても保証期間内であれば無償で修理や返品手続きに応じてくれます。保証期間外であっても、良心的なカメラ店ならある程度相談に乗ってくれます。
また、カメラ専門店で購入すれば、カメラにありがちな不具合を事前にチェックしてくれます。知識のないお店だと、詳細な動作確認やカメラならではの不具合のチェックを怠っていることもあります。
「見た目」よりも「中身」
本体を購入する上で注意したいのは、汚れや小傷などの「外観」だけではありません。それよりも、センサーの汚れやファインダー内の汚れ。シャッター回数や起動の速さ、オートフォーカスが正常に駆動するかなど、「中身」の部分が重要です。
ネットで購入する場合、カメラ専門店なら販売前に点検をしてくれています。そういう意味でも、やはりカメラ専門店で購入すると安心です。
事前に付属品のチェックを
中古品で購入する以上、購入時の箱やアクセサリーが付属していないこともあります。中には説明書がついていないこともザラにあります。購入前に、自分が必要とする付属品が揃っているか、しっかりチェックしておいた方が良いです。
なるべく新しい製品を購入する
中古品とはいえ、購入する際はなるべく新しいモデルを購入するのがおすすめです。
フィルムカメラとは異なり、ミラーレスカメラは数年で画素数や技術が大きく変わります。1世代前のモデルならまだ良いのですが、2世代以上前のモデルとなると、たとえば画素数が少なすぎてスマホで撮った写真の方が綺麗だった、ということも普通にあります。
最新のモデルを購入する必要はありませんが、実用性を重視するのなら〜5年以内くらいのモデルを購入すると安心です(カメラにもよりますが)。
おすすめの中古ミラーレスカメラ
ここからは、個人的におすすめしたい中古ミラーレスカメラを用途別に選んでみます。個人の主観が入っているので、参考程度に。
紹介するカメラは、1世代前〜現役のカメラが中心。中古価格は2018年現在のだいたいの相場です。お店や状態によって値段が変わるので、参考までに。レンズは別途購入する必要があるので、ご注意ください。
本格的に撮影を楽しみたい人向け
多少価格が高くても、ミラーレスカメラで本格的な写真撮影を楽しみたい、という方におすすめの機種を2台紹介してみます。どちらも、中古で流通が増えている機種です。
SONY α7ⅱ
α7ⅲが発売され、だいぶ値下がりしている α7ⅱ。まだまだ新品で売られている現役モデルです。センサーサイズが「フルサイズ」で、十分なスペックを誇ります。
愛用者が多く、個性を発揮しづらいと思うかもしれませんが、個人的には「これを買っておけば間違いない」と思えるミラーレスカメラ。もう一歩描写力を求めるのなら、α7Rⅱがおすすめです。
FUJIFILM X-T2
根強いファンが多い、FUJIFILMのミラーレスカメラ「Xシリーズ」。中でも人気のカメラとして、後継機のX-T3が発売されたX-T2、X-T1があります。
X-T2は、防塵・防滴でデュアルスロット(SDカードを2枚挿せる)を搭載するなど、プロフェッショナルも意識した造り。個人的なイメージかもしれませんが、ネイチャーフォトで使用している方が愛用者が多いように思います。
中古相場を見てもあまり大きく値下がりしていない、まだまだ現役で使えるモデルです。X-T3が発売された今、徐々に値下がりするのでは?という期待を込めて。
旅行や散歩など、スナップ 写真を楽しみたい人向け
旅行や散歩のスナップを楽しむなら、サイズが小さいに越したことはありません。おすすめしたいのは、レンズも本体も小型に設計された「マイクロフォーサーズ」と呼ばれるセンサー規格を採用したモデル。
実質的に、OLYMPUSとPanasonicの2社の製品を選ぶことになりますが、両社のレンズは相互に使い回すことができます。中でも、質実剛健で価格も落ち着いてきた2つのおすすめのモデルを紹介してみます。
OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅡ
2015年の発売当初は、10万円前後(ボディのみ)で販売されていた、E-M5 MarkⅡ。現役でもまだ発売されているモデルです。
小型・軽量のボディですが、防塵・防滴加工が施されており、少しくらいタフな使い方をしても問題なし。旅行だけではなく、ちょっとした登山やハイクを共にするにも良さそう。
Panasonic Lumix GX7 Mark2
小柄なボディですが、レンジファインダーのようなデザイン。思うに、旅行ついでにスナップを楽しむのに、しっくり馴染みそうなのが、Lumix GXシリーズではないかと。
このサイズですが、駆動が早く、十分な画質性能。最近では当たり前になりつつある液晶のタッチパネルでフォーカスを合わせられる機能も搭載。4K動画、手振れ補正と、最新機種に劣らない機能を搭載しています。
ここまで高機能にも関わらず、中古価格は驚くほどの安さ。個人的にはおすすめしたいカメラです。
エントリー(入門用)向け
最後に、これからミラーレスカメラを始めたい。でも、そこまで本格的なカメラではなくてもいい。あまり難しい設定はせずに「オート」機能で簡単に撮りたい。でも、画質や背景のボケ味にはこだわりたい、、という方におすすめの中古ミラーレスを選んでみます。
SONY α6000
SONYのミラーレスカメラの中では、入門者向けに作られた α6000。とは言っても、見た目はしっかりカメラらしく、SONYのフルサイズ用レンズも使えるため、本格的な写真撮影も楽しめるモデルです。
オート機能が充実しており、初心者の方でも扱いやすく作られています。発売から時間も経っており、安価な価格で手に入ります。
CANON EOS M6
キャノンのエントリー向けミラーレスカメラ M6は、EVF(電子ビューファインダー)が搭載されておらず、画面を見ながら撮影する前提で作られています。ただし、オプションで別売りのEVFを付けることもできます。
カメラを自分に向けて撮影できる、液晶の反転機能など、SNSにアップする自撮り写真を撮影したいユーザーには便利そうです。
キャノンのエントリー向けミラーレスは、レンズ(EF-Mレンズ)のラインナップがそれほど多くはなく、今後の動向も気になるところです。
ここまで、おすすめの中古ミラーレスカメラを紹介してきました。最後に、僕自身が利用したことのある、中古カメラショップを紹介してみます。
個人的に、中古カメラを購入する際には、なるべく長期保証が付いていること。カメラ専門店であること。品揃えが豊富であることを重視しています。
以下は、僕が利用したことのある、代表的なネットの中古カメラショップです。
マップカメラ
言わずと知れた、大手のネットカメラ中古店。カメラ本体だけでなく、レンズやアクセサリーも充実しています。
とにかく在庫が豊富。価格も随時更新されていて、他店よりも価格更新(時勢に合わせて安くなる)が早いように思います。
1万円以上の中古品には、ほとんどの商品で1年保証が付いています。商品によっては、有料で保証期間を3年間に引き延ばすこともできます。
専門店ならではの事前チェックもしっかりされており、適切なランク付けがされているように思います。
マップカメラは、公式サイト以外でも後述するように「楽天市場」でも中古商品を販売しています。高額なカメラの場合、楽天ポイントが多く付与されるので、楽天市場での購入もおすすめです。
カメラのキタムラ
全国展開しているショップならではの利点で、ネットで注文して近くの「カメラのキタムラ」店舗で商品を受け取ることができます。もちろん、宅配で自宅に配送してもらうことも可能。
保証期間は基本6ヶ月で、近くの店舗に持って行けば、修理などの受付もできます。保証期間内であればお店で修理の受付をしてくれます。在庫数はマップカメラの方が多いようにも感じますが、どちらも得意・不得意があるように思います。
マイナスポイントとして、自宅配送や近くの店舗受け取りを選ぶと、購入から配送までに時間を要するという点があります。
おそらく、カメラのキタムラの店舗間で、商品を移動する時間がかかるのかな?と思っています(勝手な想像ですが)。
ただ、カメラのキタムラも次に説明する通り「楽天市場」で中古品を販売しています。楽天市場で購入する場合、ほとんどの中古カメラやレンズが、即日発送に対応してくれています。
Amazon、楽天市場での購入
あまり知られていないのかもしれませんが、Amazonと楽天でも中古カメラが多数販売されています。上にも書いたように、マップカメラもカメラのキタムラも、公式ページ以外に、楽天市場で中古カメラを販売しています。
金額の大きなカメラ本体を楽天市場で購入すると、ポイントが沢山もらえるというメリットがあります。個人的には楽天での購入はおすすめ。もちろんショップで購入する時と同じように、保証が付与されます。
最近では、Amazonでもたくさんの中古ミラーレスカメラが販売されています。しかし、Amazonと楽天で、中古のミラーレスカメラを購入する場合、注意しておくべきポイントがあります。
特にAmazonの場合、小さなお店や個人の業者が無数に中古品を販売しています。カメラ本体の購入はなるべくカメラ専門店から購入した方が良いです。
カメラ専門店ではないお店の場合、シャッター回数やセンサー、ファインダー内の汚れなど、細かい点検をしないまま、外観の傷・汚れや基本動作のみ確認して販売していることもあるためです。
小さなお店の場合、カメラ専門店のような長期保証も付いていません。僕は、長期保証の付いていないお店や、カメラ専門店以外からは、高価なカメラやレンズを購入しないようにしています。
同じような理由から、ヤフオクやメルカリでカメラ本体を購入する場合も注意が必要です。
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